🎐 潯珩亂筆 123 - ✨埃(ほこり)は、私の第三の皮膚である

誰もが埃を嫌う。かつての私もそうだった。

けれど後になって、埃は決して単なる「汚れ」ではないと知った。それは構造が壊れた後に残された繊維であり、人間の死皮(しひ)であり、時間の破片なのだ。

それを知ったとき、ふと心が和らいだ。彼らもかつては完全で、晶瑩(しょうえい)としていたはずだ。雪の妖精のように。ただ、時代を間違え、重力によって地上へと引き戻されただけなのだ。

人間には、三つの皮膚があるのだと感じ始めた。一つは自分自身の肌。一つは役割を演じる時にまとう肌。そしてもう一つは、空間がまとう肌だ。

埃こそが、その「第三の皮膚」なのだ。

普段は目に留まることもないが、光が差し込んだ瞬間、彼らは突如として姿を現す。日光の中で孤独に横たわり、回転し、漂い、踊っている。その瞬間、世界はそれほど空虚ではないことに気づかされる。

時折、私はそれをじっと眺めることがある。

これら目立たない存在があるからこそ、水蒸気は雨へと凝結し、光は可視化され、空間には「厚み」が生まれるのだ。

疎まれる多くのもの、壊れた多くの魂に価値がないわけではない。ただ、まだ照らされていないだけなのだ。美しいから重要なのではない。それらがなければ、世界は成立しないのだ。

ほんの少しの光を、そして舞台を。そうすれば、彼らだって輝き始めるのだから。



—— 潯珩亂筆 | XC Scribbles · 壹佰貳拾參 CXXIII ✨

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