🎐 潯珩亂筆 036 - ✨ 見過ごされてきたお尻

昔、馬に乗っていた頃、  私がいちばん触るのが好きだったのは馬の首とお尻だった。

あったかくて、  ぷにぷにしていて、  蒸したてのお餅みたい。  冬には白い湯気まで出ることがある。  馬のお尻はいつも温かい。  まるで筋肉の中に太陽を隠しているみたいに。

そんなある日、  うっかり自分のお尻に触れてみたら—— ……冷たい。

その冷たさは、  人生からのささやきみたいだった。  「あなた、ずいぶん運動してないね、小朋友。」

それ以来、  私は定期的に自分のお尻の温度をチェックするようになった。  まるで秘密の科学実験みたいに。

すると分かった。  運動したり、歩いたり、動いていればちゃんと温かくなる。  でも動かないと、  半分凍った豆腐みたいになる。

そこでふと思った。  なぜ動物の体温はこんなに均一なのに、  人間の体はまるで地球みたいに寒帯・温帯・熱帯に分かれているんだろう?

お尻って、  身体でいちばん正直なモニター装置なんじゃない?  血液検査でも出てこないサインをこっそり隠しているのかもしれない。

考えれば考えるほど、  お尻は人体でいちばん見過ごされてきた「土壌」だと思えてきた。

ただ座るための場所だと思っていたけど、  実はそこには血の巡り、生命力、根っこ、  内臓の投影が詰まっている。

人のお尻の温度は、  土の温度みたいなものだ。  冷たい土には何も育たない。  温かい土には、何でも育つ。

だから私は、  お尻から自分の健康を観測し始めた。  今日は気血が足りているかな?  今日はエネルギーが沈みすぎてないかな?  最近ずっと動いていなくて、  生命力のある人間みたいに生きてなかったかな?

お尻は教えてくれた。  いちばん見過ごされやすい場所にこそ、  いちばん正直な真実が隠れているんだって。



—— 潯珩亂筆 | XC Scribbles · 參拾陸 XXXVI 🍑

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